新横浜ラーメン博物館に「支那そばや」鵠沼時代のらぁ麺が復活!30周年企画・あの銘店をもう一度
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新横浜ラーメン博物館は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗の銘店が2年間かけ、3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月にスタートしました。
そのプロジェクト第15弾として、創業者・佐野 実氏の魂宿る「支那そばや」が2023年4月25日(火)から5月15日(月)まで復活出店します。
今回の出店では「支那そばや」の原点でもある、鵠沼時代のらぁ麺を、佐野氏が当時書き留めていたレシピをもとに3週間限定で提供。
支那そばやについて
1986年8月6日、藤沢市鵠沼海岸に「支那そばや」を開店した佐野 実氏。
当時たまたま手に入った地鶏のガラでスープを取った際に、これまでより深みのあるスープが出来たことを機に同氏の食材への飽くなき探求は始まりました。
当時(1988年頃)ベストと思った純系名古屋コーチンの鶏舎は環境も設備も充実し、その時に「こういう食材だけでラーメンを作ったら、安全で美味しいラーメンが作れる、そしてその食材は、生産現場を訪ね、自分の目で確かめたものだけを使いたい」と思ったそう。
その後、佐野氏は全国のラーメン店を取材する中で当時(1993年)は使うことは殆どなかった国産小麦を用いた麺と出会いに衝撃を受け、北海道に「ハルユタカ」というパン用の強力粉があることを知ります。
製粉会社と交渉を何度も重ねて「ハルユタカ」を分けてもらい、ラーメンの麺を作る上で欠かせない「かん水」にもこだわりながら自家製麺作りをスタート。
製麺室を作って製麺機を購入するも国産小麦の特性を把握し、自分がある納得のいく麺に辿り着くまでは8年もかかったそうです。
今でこそ「食材の鬼」という異名を持つ佐野氏も最初から食材を追及していたわけではなく、どうすれば美味しくなるのか?という探求心が最終的に食材へと導いたのです。
鵠沼時代の醤油らぁ麺を復刻
今回の出店では「支那そばや」の原点でもある、鵠沼時代のらぁ麺を、佐野氏が当時書き留めていたレシピをもとに3週間限定で復刻。
復刻された鵠沼時代の醤油らぁ麺
佐野氏が食材探求のきっかけとなった名古屋コーチンと蔵王土鶏(香鶏)の丸鶏、豚は当初から変わらず平田牧場のげんこつ、背ガラ等を使用。ホタテ干しや羅臼昆布、数種の節類も使用し、途中からスープでチャーシューを煮て厚みを加えます。
名古屋コーチンの旨みが詰まったスープ
麺は佐野氏が初めて使用した北海道産小麦「ハルユタカ」を使用。
ハルユタカをブレンドした自家製麺
当時「ハルユタカ」は病気に弱く激減したことから後継品種として台頭した「春よ恋」を使用していますが、今回は復刻支那そばやのためだけに当時取引していた江別製粉の協力のもと「ハルユタカ」を主体として当時の麺を再現して提供します。
具材は山形県平田牧場「三元豚バークシャー」のバラチャーシュー。現在は穂先メンマですが、当時使用していた台湾産の短冊メンマ、九条ネギ、有明産の海苔もあしらいます
あの銘店をもう一度 概要
■ 期間
2022年7月1日(金)~約2年間(各店舗約3週間)
■ 店舗数
約40店舗(現店舗を除く)
※出店期間内、1階ギャラリーにて出店店舗の特設展示
■ 所在地
横浜市港北区新横浜2丁目14−21(施設概要)
■ これまでの出店店舗
和歌山「井出商店」、福島「牛乳屋食堂」、埼玉川越「頑者」、福井・敦賀「中華そば一力、静岡・伊豆「あまからや、岡山・笠岡「中華そば 坂本、札幌「名人の味 爐、久留米「大砲ラーメン」、青森「八戸麺道 大陸」、高知・須崎「谷口食堂」、博多とんこつ「麺の坊 砦」、飛騨高山「やよいそば」、博多「元祖 名島亭」、函館「マメさん」 ※出店順